禁煙を少しでも考えている方へ ①
- 2020年9月11日
- 禁煙外来
高島町駅・戸部駅近くの高島町しらゆり内科クリニックです。
これまで呼吸器内科医・がん治療認定医・がん薬物療法専門医として、多くの癌を患う患者様、肺気腫・慢性気管支炎などの慢性閉塞性肺疾患、慢性呼吸不全、特発性肺線維症の患者様の診察に携わってきました。いずれもタバコと関連のある疾患です。
これらの病気の症状として、歩くと息切れを感じ、坂道や階段がだんだんつらくなります。咳や痰が出ることもあります。多くの方はそのような状態になってからようやく病院に来院され、精査の結果、上記のような病気の診断が下されます。概ね20歳台から喫煙を開始され、症状が出てくるのは60歳台以降の方が大多数です。
診断を告げた後は諦めたように「長い間たばこ吸っていましたからね。仕方がないですよね。」と多くの方が話されました。
タバコには発がん物質など多くの有害物質が含まれているのは周知の事実です。代表的な有害物質としてニコチン、タバコ特異的ニトロソアミン、ベンゼン、一酸化炭素、ホルムアルデヒドなどですが、現状では各種有害物質というよりも、タバコそのものが発がん物質として定義されています。(禁煙学 改訂4版 日本禁煙学会編 南山堂)
タバコ=身体に悪いものだという知識はありながらも、何十年も症状が出ないため禁煙するきっかけがないまま定年近くまで喫煙を継続し、定年後に病気を発症してしまう人がとても多いです。
なかには家族のため、会社のため一生懸命働いてきて、退職後にようやく奥様との時間がとれるようになり、旅行でもしようかと思っていた矢先に進行肺癌が発覚し、人生が一変してしまったという方もいらっしゃいました。
禁煙外来を通して、一人でも多くの方にこのような苦しみから解放され、心豊かな人生を送っていただきたいという思いで禁煙外来を行っています。